アニメ『To Heart』に2種類のエンディングが存在するのは何故なのか?検証
こんにちは、PSゲーム版『ToHeart』に今更手を出し無事ハマった人間です。理緒ちゃんがお気に入りです。
PSゲーム版の全ルート完走後、流れで初代アニメ版『To Heart』もDVDで鑑賞したんですが、ネットで情報を漁っていると、この『To Heart』は「エンディングが2種類ある」という珍しいアニメであることを知りました。
Wikipediaの記述を引用してみます。
オープニングテーマ「Feeling Heart」
作詞 - 須谷尚子 / 作曲・編曲 - 下川直哉 / 歌 - 中司雅美
エンディングテーマ「Access」
作詞 - KAZUYO / 作曲 - 長部正和 / 編曲 - HIRO / 歌 - SPY
エンディングテーマ「Yell」
作詞 - 六ッ見純代 / 作曲 - 前田克樹 / 編曲 - 坂本昌之 / 歌 - 川澄綾子
新潟放送とキッズステーション、パッケージメディアでのみ使用。
どうやら、放送局によって、エンディングが『Access』と『Yell』のバージョンの2種類が存在するようです。
『Access』は、これがメジャーデビューとなるバンド「SPY」の曲です。それに対して、『Yell』はあかりを演じる声優の川澄綾子の曲となっています。
『赤ずきんチャチャ』や『姫ちゃんのリボン』など、テレビで使用した楽曲を映像ソフトで差し替えるという例はたまに聞きます。しかし、放送局によって楽曲が異なるという例はかなり珍しいのではないでしょうか。
『Access』版は本放送(新潟放送およびキッズステーション除く)のみに使用され、なぜか映像ソフトには収録されませんでした。そのせいで『Access』版は当時の録画映像の他には視聴手段がない"レア"なバージョンとなってしまっています。
一体なぜ、通常ではあり得ないこんな状況になったのでしょうか? それもなぜ地上波では新潟だけが『Yell』版になったのでしょうか?
非常に気になります。放送当時に話題に上がることはありましたが、本格的に調査した人はいないようです。
というわけで今回、できる限りの情報を掘ってみました。
エンディング映像の比較
まず、『Access』版と『Yell』版のエンディングにはどのような相違点があるか検証してみました。
幸い、ネット上には第1話と第5話の『Access』版エンディングがアップロードされています。この2本をDVD収録の『Yell』版と比較してみます。
映像は『Access』版と『Yell』版で同じものを使用しているようでした。
クレジットの相違点は、「発売」「協力」の有無のみです。『Access』版のみにクレジットされている「ムービック」「バンダイ・ミュージックエンタテイメント」「音楽出版ジュンアンドケイ」の三社は、ともに『Access』の発売に関係する会社です。
映像カットの切り替えのタイミングは、判断が難しいですが私は『Yell』版に合わせているように感じます。特に曲名表示の辺りはサビの「きっと~」に合わせてるはず…。となると、先に『Yell』があって『Access』が後から決まったのでしょうか?
Wikipedia情報の検証
冒頭に引用したWikipediaの記述には出典がありませんので、これを鵜呑みにするわけにはいきません。本当に『Yell』版は新潟放送・キッズステーションのみで放送されていたのでしょうか、念のため検証しました。
といっても、今から全放送局の録画テープを集めることは不可能に近いですので、ネット上に存在する証言を集めました。
地上波
というわけで検証した表がこちらです。
放送局 | エンディング | 放送開始日 | 証言のURL |
---|---|---|---|
サンテレビ | Access | 1999年4月2日 | URL |
テレビ北海道 | Access | 1999年4月2日 | URL |
広島ホームテレビ | Access | 1999年4月3日 | URL |
新潟放送 | Yell | 1999年4月3日 | URL |
テレビ埼玉 | Access | 1999年4月4日 | URL |
千葉テレビ | Access | 1999年4月4日 | URL |
テレビ神奈川 | Access | 1999年4月5日 | URL |
TVQ九州放送 | Access | 1999年4月5日 | URL |
静岡放送 | Access | 1999年4月6日 | URL |
KBS京都 | Access | 1999年4月7日 | URL |
テレビ愛知 | Access | 1999年4月12日 | URL |
※広島ホームテレビだけは具体的な証言が見つかりませんでしたので当時視聴していた方に教えていただきました。
Wikipediaの情報は事実でした。ほぼ同日の放送開始にも関わらず、本当に地上波では新潟だけが「Yell」でした。
また、最初は「大幅な遅れネットのために映像ソフト版の素材を使用したのでは?」と考えていたのですが、新潟も同時期の放送ですのでそういうわけでもないようです。
キッズステーション
キッズステーションでの放送も同様に検証してみましょう。Wikipediaには以下の記述があります。これも事実なのでしょうか?
キッズステーションではエンディングが川澄綾子の「Yell」だったが、第1話の初回放送1回目のみ、SPYの「Access」が使われた(2回目以降は「Yell」へ差し替えられた)。
まずはキッズステーションでの『To Heart』の放送スケジュールを確認してみます。放送当時の個人サイトにリストがありました。キッズでは同じエピソードが3回放送されていたようです。
第1回放映 キッズステーション 毎週火曜 23:00~
第2回放映(再) キッズステーション 毎週木曜 24:00~
第3回放映(再) キッズステーション 毎週日曜 22:00~ https://www7.big.or.jp/~sosan/iinchofc/toheart.html
また、掲示板「Mapletown Network」に放送当時のログが残っていました。キッズでのエンディングに言及されています。
4/20 のキッズステーションでもチェックしたのですが、ED が川澄さんが歌う Yell でした。
(中略)
でも、CS 第1話再放送2回とも SPY だったんですけど...
#もしかして、CSは初回放送のみ 川澄さんなのか?
キッズステーションでの第2話の2回目と3回目の放送共に、川澄さんバージョンでしたね。
『月刊ディレクTV』のタイムテーブル(情報提供:TATUさん)を参考に、以上の情報を集約するとこんな感じです。
放送日 | 曜 | 開始時 | 話 | 放送回数 | ED |
---|---|---|---|---|---|
4月13日 | 火 | 23:00~ | 第1話 | 1回目 | ? |
4月14日 | 水 | ||||
4月15日 | 木 | 25:00~ | 第1話 | 2回目(再) | Access |
4月16日 | 金 | ||||
4月17日 | 土 | ||||
4月18日 | 日 | 22:00~ | 第1話 | 3回目(再) | Access |
4月19日 | 月 | ||||
4月20日 | 火 | 23:00~ | 第2話 | 1回目 | Yell |
4月21日 | 水 | ||||
4月22日 | 木 | 25:00~ | 第2話 | 2回目(再) | Yell |
4月23日 | 金 | ||||
4月24日 | 土 | ||||
4月25日 | 日 | 22:00~ | 第2話 | 3回目(再) | Yell |
4月26日 | 月 | ||||
4月27日 | 火 | 23:00~ | 第3話 | 1回目 | ? |
4月28日 | 水 | ||||
4月29日 | 木 | (新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA一挙放送!のため休止) | |||
4月30日 | 金 |
こちらもWIkipediaの記述は事実のようでした。
第1話1回目のEDが分からないのが残念ですが、これを見るに第1話だけは手違いで『Access』版が放送されたといったところでしょうか。(なぜそんなことが…?)
ウワサを検証
これでWikipediaに載っている情報が正しいことが確認できました。それでは、本題の「2種類のエンディングが存在するのは何故なのか?」を検証していきたいと思います。
えー、昔から『To Heart』を知る人ならご存知かもしれませんが、実は手がかりになりそうな「ウワサ」が2ちゃんねるを中心に流布しています。概ね以下のような内容です。
当初はYellが使われる予定だったものの、スポンサーであったバンダイの意向により、グループ内のレコード会社(バンダイミュージックエンタテインメント(旧・アポロン(アポロン音楽産業))の所属していたSPYのこの曲に差し替えられたと言われています。ただ地上波において新潟放送でのみ差し替えが行われなかったのは、このゲームのヒロインである、神岸あかりを演じる川澄綾子さんの祖母の出身地が新潟であり、故郷に錦を飾る意味合いの計らいだったとも。
875 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/29(土) 00:46:41 id:tvOR1D9X0
>>847
あの川澄版のEDには美談ぽい噂があって、
放送前に川澄が先走って祖母にED歌うよと電話しちゃったけど
実際は違う人が歌うことになった。
で、お偉いさんの配慮で、川澄の祖母が住んでいる地域だけ川澄が歌ってるEDになったとかなんとかhttps://changi.5ch.net/test/read.cgi/anime4vip/1227880365/875
事実であれば「良い話」ですが、何かちょっと話が出来すぎている気もします。
この話の出どころは何だろう、と調べているとこんな書き込みを見つけました。
694 :風の谷の名無しさん:2001/01/23(火) 13:51
最初のUHF放送では、川澄バージョンEDは東北のどこかの局だけ。
理由はその県が川澄の出身地だから。ウソのようだけど、
これはなにかの本で、音楽プロデューサーが話していた。
キッズの放送は、この後。
588 :583:03/01/20 13:05 ID:???
>>587
「Yell」は川澄綾子嬢が歌ってるから、綾子嬢の親か親戚の
住んでる地域だけは地上波だけど「Yell」版が放送された、
というのは間違いないはず。そのことがアニメ誌(アニメージュ)
に書かれていたのをはっきり覚えてる。ただその地域が
どこかを覚えてない。山形とかテキトーなこと言ってすまぬ。
綾子嬢のプロフィール調べたら東京出身だし…。
どうやら、アニメ誌(アニメージュ?)で音楽プロデューサー?が語っていたとのこと。
これで大体の目星が付きました。あとは当時のアニメ誌を片っ端から調べていくだけです。・・・というわけで図書館にこもってひたすら調べてきました。
結果:見つかりませんでした。
ナンデヨッ!!
もしかすると私が見落としているだけかもしれませんし、未確認の雑誌に載っているのかもしれませんが、ともかく見つけることができませんでした。orz
(でもこの調査のおかげで傑作アニメ『アンドロイド・アナ MAICO 2010』を知れたのでヨシとしよう…)
調査した雑誌
- アニメージュ 1998/03 - 2000/01
- アニメディア 1998/03 - 2000/01
- 電撃ビーマガジン 1998/05 - 1999/04
- 電撃アニメーションマガジン 1999/05 - 2000/01
- 電撃大王 1997/10 - 2000/01
- 電撃hp 1999/01 - 2000/01
- 月刊 電撃コミックガオ! 1998/03 - 2000/01
- 月刊ニュータイプ 1998/03 - 2000/01
- アニメV 1998/03 - 1999/09
- Looker 1998/10 - 1999/05
- エーエックス 1998/04 - 2000/01
- ファミ通PS 1998/09-2000/01
- 週刊ファミ通 1998/08-2000/01
ちなみに、川澄綾子さん情報を漁っているとこんなツイートがありました。
ToHeartが20週年、もうそんなに経つのかー
— ぬえ (@shiroinue01) 2017年5月23日
アニメEDが新潟放送だけヒロインの神岸あかり役、川澄綾子さんが歌うの「Yell」だったのだけど、新潟なにかあるのか?と思ったら川澄さんのおばあちゃんが新潟の人らしい。
つか上越の人っぽい。川澄さんのサインとポスターが貼ってある商店さんがあって、聞いたら親戚とのこと。年に一回だか遊びに来ると聞きましてビックリますた。
— ぬえ (@shiroinue01) 2017年5月23日
真偽がわからないのでなんとも言えないですが、少なくとも新潟に川澄さんの親戚がいるのは事実っぽい…?
時系列まとめ
「分かりませんでした」で終わるのもアレですし、せっかくいろいろな資料にあたったので、アニメ『To Heart』や「SPY」にまつわる出来事を時系列でまとめてみます。
1998年1月~5月頃 「SPY」結成
日本アイスホッケーリーグのSPYインタビューによれば、「98年にグループ結成。」とのことです*1。1998年5月9日の「FML公開オーディションライブ」に出演記録が確認できる*2ので、遅くとも5月には結成と思われます。
1998年5月 TVアニメ化決定の発表
漫画版を連載していた「電撃大王」1998年6月号でTVアニメ化が発表されました。
ラジオ、グッズ、コミックと続々メディアコミックスが展開中の「To Heart」がついにアニメ化決定!スタッフは監督:高橋ナオヒト、シリーズ構成&脚本:山口宏、キャラクターデザイン:千羽由利子、アニメーション制作:OLMが担当。なお、詳細情報等は次号以降にて紹介する予定。
なお、次号には何も情報は載っていません。浅賀チーフプロデューサーによれば、当初は1998年10月開始予定だったものの、ゲームを含めた制作スケジュールの関係などから延期になったようです*3。
1999年1月 TVアニメ放送開始の告知
「電撃大王」1998年2月号でTVアニメの放送開始が告知されました。放送開始までエンディングに触れた記事は見当たりません。
「To Heart」のアニメーションがいよいよ4月から放送開始!
1999年4月 TVアニメ放送開始
TVアニメの放送が開始され、各アニメ雑誌も人気コンテンツの『To Heart』を大きく取り上げています。しかし、エンディングについて触れている雑誌は「Looker」「電撃アニメーションマガジン」「NewType」の3誌のみでした。
「Looker」1999年5月号では、声優情報を扱う「MONTHLY FLASH!」で取り上げられていました。
声優記事なので当たり前かもしれませんが、ほとんど『Yell』についての内容です。
『Access』は「一部地域では別のED曲になるけど」と少し触れたくらいで、曲名すら書かれていません。(…というか、どちらかといえば『Yell』版のほうが「一部地域」なんだよな…)
続いて「New Type」1999年5月号です。川澄綾子さんのコメントでエンディングの言及があります。
この作品のエンディングも歌うのですが、元気のよい歌で「Yell」というタイトル。歌詞は「To Heart」にぴったりな、学生さんのための歌(笑)。青春を謳歌している歌ですね
川澄さんは『Access』の存在を知らなかったのでしょうか、全く触れられていません。
最後に「電撃アニメーションマガジン」1999年5月号です。
珍しく『Access』と『Yell』の両方が取り上げられていますが、
「To Heart」のエンディングテーマは2パターン存在する。ちなみに、この歌は新潟放送およびキッズステーションでの放送で楽しむことができるのだ。
と書いてあるのみで、その理由については触れられてはいませんでした。
1999年5月21日 SPY『Access』シングルCD発売
5月21日に『Access』のシングルCDが発売されます。ジャケットには『TVアニメ To Heart エンディングテーマ』と書かれていますが、一部の放送局では使用されていないことは一切触れていません。
ジャケットの「SPY」プロフィールには、「TVKなど全国11局ネットでオンエアー」と書かれています。…ですが、新潟放送では放送されていませんので正しくは「10局ネット」です。バンダイミュージックに『Yell』の存在は伝わっていなかったのでしょうか…?
アニメ誌のCD情報でも『Access』の発売予告がいくつか見つかりました。
こちらは「電撃アニメーションマガジン」1999年6月号のバンダイミュージックの広告です。やはりこちらも『Yell』のことは全く触れていません。(関係ないけど思い切りスペルミスしてますね…)
他のアニメ雑誌も同様にこんな感じで、特に収穫はなく。
バンダイミュージックは5月21日に「天使になるもんっ!」ED「あいは海」(歌・おおたか静流)、「To Heart」ED「Access」(歌・SPY)、「星方天使エンジェルリンクス」サントラなどを発売する。また「エンジェルリンクス」ED「True Moon」(歌・宮原理和子)が現在発売中。
「アニメージュ」1999年6月号
美少女たちが織りなす学園ドラマ『To Heart』のED曲。打ち込みのサウンドを基本に、ボリュームのある音色と個性的なヴォーカルが魅力のSPY。彼らのメジャー・デビュー曲だ。C/W「Dreams come true」。
「アニメディア」1999年6月号
1999年5月21日 アニメ『To Heart』映像ソフト第1巻が発売
『Access』シングルCD発売と同日に、アニメ『To Heart』の映像ソフト(VHS・LD・DVD)の第1巻が発売となります。ですが、先述の通りエンディングは『Yell』版のみが収録され、『Access』は収録されませんでした。ジャケットにも『Access』の文字はありません。
1999年7月9日 アルバムCD「ToHeart アニメーション・サウンドトラック」発売
オープニングはシングルとして発売されましたが、『Yell』はこのサントラCDが初CD化となりました。
ブックレットには作曲家、監督、音響監督の短いインタビューが掲載されていますが、エンディングの言及はありません。『Access』については、関連商品リストの中にジャケット画像が掲載されているのみです。
当時のアクアプラス公式HPでは、こんな商品紹介が掲載。
OPソング&(新潟放送以外の)EDソングは収録されません。
https://web.archive.org/web/20001018101023/http://www.aquaplus.co.jp/th_anime.html
こちらもアニメ誌で発売予告が掲載されています。理由についてはやはり触れられておらず。
サウンドトラックアルバムも発売!キッズステーション、ビデオ、新潟放送でのみ流れたED。川澄綾子が歌う「Yell」がやっと収録されることになったのだ。発売はフィックスレコード、販売はキングレコードで価格は2548円(税込)
「アニメージュ」1999年8月号
あかり役の川澄綾子の唄うED主題歌「Yell」も収録されているぞ。
「電撃大王」1999年8月号
1999年11月21日 SPY『GO AND CRUSH』シングルCD発売
日本アイスホッケーリーグとのタイアップソングらしいです。余談ですがこれの中古を入手したらサイン付きでした。
1999年12月17日 アニメ『To Heart』映像ソフト第7巻(最終巻)が発売
全巻発売までに半年ほど掛かっていますが、浅賀チーフプロデューサーによれば、作中時期とあわせるためにわざと遅らせたようです*4。
2000年4月 「SPY」メンバー1名脱退
2000年4月、HIROが脱退し、4月より女性2人の個性をより際立た せた新しいSPYとして活動開始。
https://web.archive.org/web/20001020093515/http://www.jkmusic.co.jp/spy/p2_profile.htm
2000年5月 バンダイミュージック解散
なお、たまに『Access』が映像ソフトに収録されなかったのはこのことが関係しているという話を見かけますが、ご覧の通り、映像ソフトの発売は解散以前のことですので関係はありません。そもそもバンダイミュージック解散のせいで収録されないなら『おジャ魔女カーニバル!!』も封印されてるはずだし…
2001年2月21日 CDアルバム『Access with Brand New SPY』発売
SPY唯一のアルバムで、『Access』およびそのアレンジも収録されています。解散したバンダイミュージックに代わってアニメイト系のマリン・エンタテインメントから発売されました。結果的にはこれが最後のCDということに。
2001年3月11日 CDアルバム発売記念イベント開催
CDアルバム『Access with Brand New SPY』の発売記念で、アニメイト池袋本店でイベントが開催されました。
次は、池袋のアニメイト池袋本店でのイベントについて。
・今回のイベントは、「トーク&ミニライブ」ということで、どちらかというとトーク中心のイベントでした。司会の方(名前は失念)と3人で、SPYの生い立ちから現在までの事や、レコーディングの事などなど内容は盛りだくさんでしたが、司会の方の強烈なコメントが炸裂して、妙な盛り上がりでした。
・お客さんの層が、いわゆる「濃い」方が多かったので、いままでのライブとは別の盛り上がり方でした。
SPYライブイベント決定のお知らせ
*一部訂正があります。
ファーストアルバム「Access with Brandnew SPY」発売記念
開催日:2001年3月11日(日)
開始時間:14:00より
会場:アニメイト池袋本店8Fイベントフロア
内容:歌 トーク
参加方法:2/21発売「Access with Brandnew SPY」を
下記アニメイト店にてご予約・またはご購入して頂いた方
で、イベント参加希望の方に先着で100名様に整理券を
お渡し致します。https://web.archive.org/web/20010224014154/http://www.jkmusic.co.jp/spy/new_i.htm
イベント整理券配布は池袋本店だけでなく他の店舗でも行われたようですが、気になる記述が。
整理券配布店舗:
池袋店/渋谷店/秋葉原店/吉祥寺店/町田店/
新橋店/
尚、先日の告知に「新潟店」とありましたが、
新潟での配布はありません。
お詫びして訂正致します。申し訳ございません。https://web.archive.org/web/20010224014154/http://www.jkmusic.co.jp/spy/new_i.htm
なぜか新潟店が後に取り消されています。『To Heart』で新潟といえば……!? もしや、新潟では『Access』が放送されていないから取り消されたのでしょうか。考えすぎ?
2001年12月 「SPY」解散
SPYは昨年12月をもって解散致しました。
今までたくさんの応援ありがとうございました。https://web.archive.org/web/20020617131218/http://www.jkmusic.co.jp/spy/
これ以後は2007年の『To Heart』DVD-BOX発売くらいで、特に初代アニメ版に関する動きは見当たりません。
ちなみに ― 数年前の一時期「SPY」が復活していた
メジャー当時のメンバーではないようですが、SPYは2013年~2015年の一時期に復活していたようです。動画はその頃に撮影された映像です。
復活に伴って開設されたHIRO氏のブログでは、『Access』のタイアップに触れられていました。
その昔、アニメの主題歌というと、Z---っと!!でおなじみ水木一郎アニキのような、いわゆるアニソン歌手の方が歌うものが多かったんではないでしょうか。
その後、ドラマのタイアップソングのような形で有名ミュージシャンを起用することが増えていきました。
不肖、われわれSPYのAccessも(有名ミュージシャンではありませんでしたがw)そんな感じで、作品とそこまで密接な関係をもったものでもありませんでした。
そして、ライブでトリを飾ったのがご存知SPYさんのデビュー曲Accessということになります。テレビ東京系?だったか深夜アニメ「To Heart」のエンディング・テーマとして採用されました。つまり我々れっきとしたアニソンバンドなのです。
と、いっても別に制作現場におじゃましたりとか、声優さんと交流を持ったりとかそういったことはまったくありませんでしたが。
ある程度予想していましたが、やはり単なるタイアップだったようです。
『Access』を「マルチの心情を歌っている」「琴音の心情を歌っている」などと予想している方がいましたが、実際には偶然の一致といったところでしょうか。
まぁ偶然でもそれはそれで面白いですし、アニソンとしての魅力は全くおとろえませんが!
ちなみに ― 次回予告にもTV放送版があるらしい
情報を漁っている最中でこんな書き込みを見つけました。
488 :ななしん:02/03/19 23:17 id:YROJXIo.
俺もAccess派 全話録画したのを持っている。
次回予告も放送版と販売版(DVD等)ではセリフ違うから 俺にとってはお宝だ。
(後略)494 :ななしん:02/03/19 23:45 id:XAXK4JMs
>>491
ああ、違うから見直してみ。
全くの別物になっているのもあるから。
理緒の次回予告は放送版のみだから貴重。
(後略)
なんとエンディングだけでなく、次回予告にも映像ソフト未収録のTV放送版があるようです。
どういうこと?と思っていたらアニメージュの「PERFECT DATA ON STAFF」に詳しい記録が残っていました。
本作品はサンテレビをはじめとするほとんどの局で、EDに「Access」を使用したバージョンを放映しているが、新潟放送の全話およびキッズステーションの2話以降は「Yell」を使用したバージョンを放映している(画面は同一)。4,5話はプレイステーション版ゲームのプレゼント告知が後に入ったため、次回予告が短縮版。
(1999年8月号)
10~13話はプレイステーション版ゲームのプレゼント告知が後に入ったため、次回予告が短縮版。
(1999年9月号)
なるほど、プレゼント告知のために放送では限定の短縮版が使われていたというわけですね。どうせなら映像特典で収録してくれればよかったのに…
なお、プレゼント告知は動画アップロードしている方がいるため視聴が可能です。残念ながら次回予告はカット。
『Access』版のエンディングが放送されているはずのテレビ神奈川ですが、告知のバックでは『Yell』が流れていることにビックリです。当時の視聴者にとっては謎の楽曲だったのでは?
・・・・・
いかがでしたか?
結局真相に辿り着けていないどこぞのスパムブログみたいな釣り記事になってしまいました。ネット上の噂を確定できる資料を見つけることはできませんでしたが、その他の出来事や証言を見る限り、それなりに真実味はあるのかなぁという感じはします。
何かエンディングに関する情報をご存じの方がおられましたらコメントください。お待ちしております。あと私の好きな理緒ちゃん回の放送版次回予告持ってる方見せてください(追記:見られました。ありがとうございました)。
以上。
*1:https://web.archive.org/web/20001102045222fw_/http://nhl.millicent.gr.jp/slap_12.htm
*2:
http://www.unknown24.net/ev/ev199805.html
*3:KSS PERFECT COLLECTION SERIES TV ANIMATION To Heart VOL.1
*4:KSS PERFECT COLLECTION SERIES TV ANIMATION To Heart VOL.1